ため池の保守保全業務
Maintenance
水土里ネットさいたまでは、令和2年度の防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法「ため池特措法」を受けて、ため池に関する業務(調査・測量・計画・設計・積算・現場技術業務(施工監理)・ため池サポートセンター)の技術支援を充実させております。
調査業務
防災重点農業用ため池(決壊による水害その他の災害により周辺の区域に被害を及ぼすおそれがあるものとして指定されたため池)の劣化状況評価業務、耐震診断調査業務、豪雨調査業務、受益地の確認調査等の技術支援をしております。
測量業務
事業実施の趣旨を理解し、トータルステーションやレベル等を利用し、ため池の地形や高さに関するデータを得るために平面・縦横断測量を行い、ため池の水深や堆積泥土厚の測定を行うための深浅測量の技術支援をしております。また、ため池防災工事を行うにあたっては、境界が確定していないため池についての境界確定測量等も実施しております。
計画業務
農村地域防災減災事業、農業水路等長寿命化防災減災事業(長寿防災事業)を実施する上で、新規採択申請に必要な事業計画概要書の作成や、費用対効果の算出等を行い、国へのヒアリング資料作成等の技術支援をしております。
設計・積算業務
ため池の防災工事の設計を行うにあたっては、劣化状況評価、耐震評価、豪雨評価の結果に基づき、各市町村のため池の改修優先度に合わせて、ため池の実施設計及び積算を行い、発注工事に合わせた実施(起工)設計及び出来高(変更)設計作成の技術支援をしております。
現場技術業務(施工監理)
ため池の現場技術業務(施工監理)は、公共工事の品質確保を図ることを目的として、発注者(市町村等)が実施する施工監理をサポートし、設計の意図を施工業者に的確に伝え、設計に適合した施工を行うための補助業務として技術支援をしております。
ため池サポートセンターについて
昨今の豪雨等により、各地で災害が頻発している状況にあります。ため池に関しては、過去にため池の決壊により、人命が失われるという痛ましい災害が起こっています。そのようなため池の災害を未然に防ぐため、令和2年度に「ため池特措法」が制定されました。
そのことを受けて、埼玉県では、ため池管理者やため池所有者の方が、ため池の維持管理や災害の危険性のあるため池の防災工事等を計画的に実施する上で、必要な技術的支援機関として「埼玉県ため池サポートセンター」を開設いたしました。
県内には、災害の危険性のある防災重点農業用ため池が244カ所(令和5年12月現在)あり、それらのため池の現地指導、研修活動、相談業務等の技術指導をしております。